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Where the runway meets the street

2018年は、ASMRが大きな話題となった年だった。インターネット上を中心としたこの現象は、カーディ・B(Cardi B)が新進のASMRアーティストとして存在感を示したヒップホップ界にまで広がったが、中国ではその内容が「品がなく、性的なコンテンツ」として規制された。一方で、現実世界での愛に十分変わり得るものだと言う者もいた。
ASMRとはそもそも、Auto Sensory Meridian Response(自律感覚絶頂反応)の略で、反復される音や映像によって、脳が心地良さを感じることである。昨今ASMRはストリートウェアとも関係性が深まってきた。ロナウド(Ronald)という18歳の少年によるチャンネル「ASMRcher」では、Supreme(シュプリーム)のアイテムが容易に、ASMR体験を生み出す完璧な楽器となっている。誰がこのようなことを予測しただろうか?
どうやってこのニッチなコンテンツを作り始めたのか、ロナウドにインタビューを行った。
ーー何をきっかけにASMRを知り、自分のチャンネルを始めるまでに至ったのですか?
ASMRを知ったのは中学生の頃(現在は大学1年生)で、インスタグラムをスクロールしていたらある女性が満面の笑みで、側面に耳が付いているマイクに向かって囁(ささや)いていたんだ。最初はなぜ耳が付いているのかと驚いたけど、すぐに彼女の優しく落ち着きのある囁きに心地よさを感じた。
その1年後にはすっかりASMRの虜(とりこ)になってしまった。有名なクリエイターたちの名前は全員知っていたし、自分が好きな動画を幅広く集めたプレイリストも作った。一日のうちに何があったとしても、ASMRを観るとリラックスした心地良い感情になっていた。
そこで「このクリエイターたちはいつも自分をリラックスさせてくれるのだから、僕も彼らのように他の人たちを救ってあげられないか」と思い始めたんだ。


ーー説明するのが難しいかもしれませんが、ASMRとはどのような体験だと他の人へ表現しますか?
ASMRは他の種類とは異なるリラクセーションメソッドで、ここ数年、特に2018年に有名になった。ASMRクリエイター(またはASMRティスト)がマイクに向かってすごく近くで囁いたり、口で音を出したりするのを見たことがあるんじゃないかな。これらの音は視聴者にどうやってかリラックスや眠気、ぞくぞくまでさせてしまう。ぞくぞくするのは小さな感覚が身体中を駆け巡り、良いASMRのビデオだという証拠なんだ。
友達から優しいトーンで耳元で囁かれたことのある人は、以前にもこういった体験をしたことがあるかもしれない。
ーービデオ一つを作るにあたり、どれくらいの時間がかかりますか?即興でやっているのでしょうか、それとも原稿があるのですか?
ビデオを作る過程はどのようなものを作るかによるんだ。ただ口で音を出すようなビデオだったら撮影に40分、編集に1時間30分、説明書きやタグ付けなどのYoutubeにアップロードする際に必要なつまらない作業に1時間程かかる。
ビデオがロールプレイもの(ASMRティストが有名キャラクターになりきること)だったら、プロセスはもう少し複雑になる。まずそのキャラクター用に衣装と小道具を手に入れなければならないし、ビデオの中で何を触るかのリストも作らなければならない。残りは即興さ!
ーーいつSupremeを好きになり、なぜASMRへ取り入れようとしたのですか?
Supremeに熱中し始めたのは、ASMRを見つけたのと同じ時期で高校1年生のときだった。ASMRビデオを作り始めたいと気づいたとき、自分の何か興味あることに関するものが良いと思ったんだ。Supremeだったら、買ったものは何でもカメラに向かって開けた。自分もすごく楽しんでいたし、視聴者も楽しんでくれているようだったね。

ーーこれまでの経験で、どのSupremeのアイテムが一番ASMRに適していましたか?
ASMRに最も向いているのは間違いなくアクセサリーだね。Supremeのブリキ箱やコインケース、ペンなどを視聴者にリラックスしてもらうために叩いて使った。どうしても使いたいけど持っていないのがSupremeのZippo(ジッポ)ライターなんだ。

ーーSupremeストアのロールプレイASMRビデオでは、どのような準備をしますか?
Supremeストアのロールプレイを撮影するときには、音のためと話す内容を作るために新作アイテムをたくさん持っておくのが好きなんだ。各アイテム、いつリリースされたかを正確に知っておくのも必要だね。
ーーどうやってチャンネルを大きくするのか、何か達成したいことなどはありますか?
今年は自分のルーツにこだわって、Supreme関連のビデオを作り続けていく予定だよ。視聴者が寝ているときも携帯をオンにし続けなくても良いように、自分の音をSpotifyでリリースするのが今年中に達成したいゴールなんだ。

Words by
engineer

世界を股にかける天才敏腕エディター