生ける伝説、川久保玲さらなる高みへ
COMME des GARÇONS(コム デ ギャルソン)の代表でファッションデザイナーの川久保玲が、ニューヨークにあるノグチ美術館主催の2019年イサム・ノグチ賞を受賞したことが分かった。川久保玲は、公の場には現れないことで知られ、様々なブランドを取り扱うコンセプトショップDover Street Market(ドーバー ストリート マーケット)の共同設立者としての一面も持っている。
5月2日にノグチ美術館で行われる授賞式で授与されるこの賞は、革新性や、国際感覚、東西文化交流への貢献など、世界的に活躍した彫刻家イサム・ノグチの精神に通じる活動を行う個人に送られる賞である。今回の受賞は、それに通じる川久保玲の美学や、ファッション、デザインへの功績を讃えるものとなっている。
ノグチ美術館は「一貫して美やファッションのあり方という固定概念に捕らわれず、洋服の常識を覆してきた。イサム・ノグチのように、デザインとアートは本質的に異なる試みであるという考えに対して挑戦してきた」とコメントしている。
川久保玲がこのように賞を受賞するのは、初めてではない。2017年には、メトロポリタン美術館が、彼女の作品による単独のエキシビションを行い、COMME des GARÇONSの50周年を讃えた。同エキシビションは2017 MET GALAのテーマとなり、同機関が表彰した2人目の健在しているデザイナーとして、単独で開催されたものであった。
- Words by: Isabelle Hore-Thorburn