style
Where the runway meets the street

Y-3(ワイスリー)の2019-20年秋冬コレクションは、adidas(アディダス)と山本耀司がそれぞれのアーカイブからピースを選び、両者のデザインコードを通じて新たな形へと昇華させた。
アーカイブを選ぶにおいて特にフォーカスされたのが1970年代と80年代、そして90年代である。今シーズンは山本の得意とする黒のドレスへのデザインアプローチをトラックスーツにを落とし込んだ。またヴィンテージのカレッジスポーツユニフォームが持つ要素と大胆なロゴを組み合わせることにより、adidasのアイコニックなピースの新たなをスタイルを提案。さらに山本耀司のシグニチャーやadidasとYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)のロゴも度々登場し、両ブランドの強い結びつきを改めて再認識させた。
今コレクションではテーラリング要素を打ち出しつつも、adidasが誇る最新の先進テクノロジーを随所に散りばめ、伝統と革新のコントラストを生んでいた。縫い目のないなめらかな冬用コートにはウーブン素材と生地を縫い合わせずに溶着するバッフルダウン構造を採用しつつ、GORE‐TEX® INFINIUMTM(ゴアテックス インフィニアム)を使用することにより快適さとパフォーマンスの両方を実現。
印象的だったのが日本の伝統ある生け花に着想され、アシッドカラーで描かれたtoketa(トケタ)と名付けられた総柄のフラワープリント。このプリントが落とし込まれたジャンプスーツやイブニングドレスなどの10着がショーの終盤を飾った。
全ルックは下記のギャラリーから。

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世界を股にかける天才敏腕エディター